黒木 亮
巨大投資銀行 (上) (ルビ:バルジブラケット)
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人気ランキング : 28818位
定価 : ¥ 1,785
販売元 : ダイヤモンド社
発売日 : 2005-11-11 |
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バブル期からの金融史 |
を知る上で、外資系金融機関から見た日本という市場がわかりやすく描かれている。私のように21世紀以降に金融界に入った者には常識となっている裁定取引も特別なものであった時代があったし、オプションの価値を知らない生保・銀行が粉飾商品を購入する隙間もあった。なお、ソロモンの日本法人の様子はメイク・マネー!と併せて読むとさらにわかりやすい。
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読み応えあり。 |
M&A、トレーディング(主にデリバティブ)、証券引受、などなど本書に登場する金融取引は多枝にわたり、
これを全て理解できる人は限られるのではないかと思う。
とは言っても、本書の主な登場人物である桂木、竜神、藤崎、それぞれに個性があり、かつ彼らを中心に展開される物語も非常に面白いので、
金融のテクニカルな話しで多少わからないところがあっても、構わず読み進めることができると思う。
読む前はそれほど期待していなかったのだが、予想に反して面白く、かつ読み応えのある小説だった。
下巻も読んでみたいと思う。
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外資を目指す方に最適 |
外資系金融機関を目指す方には最適な本だと思います。
特に投資銀行は普通の商業銀行と違い、外部からは見えにくい分野のためこの本と読むことでM&Aやトレーデイング、損失先送商品等外資系金融機関がこの10数年高収益を上げてきた分野の業務がよく理解できます。
1990年初めにソロモンブラザーズが裁定取引で莫大な収益をあげた手法に関しては非常に興味深く読ませていただきました。日経平均がバブル崩壊後下落して日本中が不況で苦しむ中、裁定取引で莫大な収益を上げていたソロモン。賛否両論あると思いますが、人より先にアイデアを思いつき、実行するあたりさすがだと思いました。
外資系金融機関では、日本の生保が運用難で苦しむ中、通貨オプションで何倍にもリスクをとった日経平均リンク債を多数販売し、その後の株価下落で損失が膨らみ苦しんでくると損失先送り商品を販売して収益をあげてきました。自分で火をつけて、それで苦しむ人を何食わぬ顔をして救済してさらに収益をあげる外資のえげつない部分も伝わってきてました。
表面的な外資系金融機関の高収入、スマートといった表面的なイメージだけでなく、裏の部分もリアルに伝わってくるためこの業界を目指す方には現実とのギャップを埋めてくれる最適な本だと思います。
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作者は商業銀行と投資銀行の本質的な違いを理解しているか? |
エコノミストとしては、作者が商業銀行(コマーシャルバンク)と投資銀行(インベストメントバンク)の違いに気づいているかどうか、やや不安。
商業銀行と投資銀行の本質的な違いは、商業銀行が自らリスクを取るのに対して、投資銀行はリスクを取らない、ということ。商業銀行は顧客から預金を集めて、それを自らのリスクで融資や投資を行う。預金者は何もリスクを取らない。他方、投資銀行は投資先のファイナンスを手伝うだけ。投資先が必要な資金を証券化したり、その他の手法を用いて、投資家に販売するのが投資銀行の業務。だから、株式の公開や増資、あるいは、社債の発行などでファイナンスされた資金とリスクは投資銀行を通り抜けるだけで、投資家が負うことになる。このため、両者には利益相反が生ずる場合がありファイアーウォールが必要。
もちろん、投資銀行は自己勘定によるポジションを持っているではないか、との反論はありえる。しかし、こういったポジションは個人でも事業会社でも、誰でも持つ場合があり、例えば、輸出企業は外貨の買い持ちポジションにある。自己勘定によるトレーディングではなく、ファイナンスが投資銀行の業務の本質。
要するに、「巨大投資銀行」がややミスリーディングなのは、商業銀行vs投資銀行、の構図で捉えるべきところを、日本vs外資、の構図で書いてしまっている部分が散見されること。もちろん、銀行融資による間接金融が中心の日本と株式や社債などの直接金融が中心の英米とでは、ついつい勘違いしてしまうのかもしれないが、実際に比較すべきは銀行の国籍ではなく、業態の違いにある。自分たちはノーリスクで投資家にボロくずのような商品を売っていたのは外資だからではなく、投資銀行だから。
商業銀行と投資銀行のリスク負担の本質的な違いをきちんと理解すれば、この小説をもっと楽しめそうな気がする。この作者の本は基礎的な経済学の知識が必要。
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歴史小説を読んでいる感じ |
80年代半ばから2003年3月の邦銀株価最悪時までの歴史をたどることができます。
シュガー=ソルトとか、Stanley=Spensorとか、ちょっとずつ変わってますが、どこを作者が変えてらっしゃるか、考えながら読むとなかなか面白いですよ。
でも、旧Iに外資から入った人がいたっけ??旧Sだよなぁ??と思いながら、わざわざググって、自分の記憶を確かめたりとか、やっぱりこの業界で年を取ってしまったのかも?と再認識いたしました。